1.マイクロチップとは?
個体認識のために体内に米粒ほどの機器を挿入するもの。最近は個体管理の観点からペットショップやブリーダーさんで挿入してくれているところもあるようです。
マイクロチップがすでに入っている時もあるので、ペット購入時(引き渡し時)の書類を確認しよう。わからない時はリーダー(読み取り機)を持っている獣医さんに確認しよう。
ちなみに後述にもありますがエキゾチック(フェレットさんなど)アニマルは海外のファームから輸入してくるのでほぼ100%マイクロチップが購入時に入ってます。(自家繁殖している時は確認が必要ですね)
2.マイクロチップを入れてもペットの体に害はないの?
生体に反応しないもので外側のカプセルをコーティングしてあるので大丈夫です。
通常首の後ろから肩甲骨の間に挿入します。挿入する位置がずれてしまうと少し動いてしまったりすることもあるようなのでかかりつけの獣医さんに相談しましょう。
3.マイクロチップはどうやって入れるの?
少し太めの注射針で挿入します。挿入するにはインジェクターという器機をもちいて獣医さんに挿入してもらいます。基本日帰りの処置になりますが、マイクロチップが落ち着くまで激しい運動を控えたり、一時預かりが必要の動物病院もありますのでご確認ください。
4.マイクロチップ自体は、どういう仕組みになっているの?
マイクロチップのリーダー(読み取り機)から出る電波を受け取ると、マイクロチップ自体が持っている情報(個体識別番号)を読み取り機に送るようになっています。あくまでマイクロチップは番号なのでAIPO(動物ID普及推進会議)に認証以来の連絡をすると、事前に登録しといた飼い主様情報を知ることができます。登録内容は海外に引っ越した時も変更可能であること、マイクロチップ自体が電池などを必要としないため半永久的に使用できます。
1) 災害時の避難生活に備えて:
東日本大震災のときに多くの動物が保護されました。この時に活躍したのがマイクロチップです。きちんと挿入していた方は時間がかかっても必ず飼い主さもにペットさんの情報が届くのはもちろんのこと、実際避難するシェルターに入れるかどうかも、個体識別ができるペットさんのほうが優先的にはいれたとのことです。関東大震災のような地震が起きた時は、東京都内だけでも50万頭以上のペットが避難をしいられるとの報告もあります。同じ模様、同じ犬種という情報だけではとても愛するわが子(ペット)を探し出すことは困難と思われます。
2) 動物保険割引適用の案内:
アニコムさんをはじめとする一部の動物保険会社さんでは、マイクロチップを入れているペットさんへの割引優待制度があります。
3) 逃走時や、迷子になったペットさんの発見:
江戸川の花火やお祭り、避暑地への旅行の時に急に行方不明になったり、ドッグランやレジャーランドにて迷子になったとのお話をよく聞きます。当院では江戸川の篠崎公園ドッグランにて迷子になっていたワンちゃんがマイクロチップにて、保健所におくられずに、すぐ当院にて1-2日預かって飼い主様に連絡がついたという実例がありました。
どんなに気を付けていても逃げたり、行方不明になることはあります。万が一の時に備えて予防線をはっておきましょう。
4) 海外旅行に備えて:
海外へ渡航するときにペットを連れて行きたいとか、海外永住時など、動物さんが飛行機に乗ったり、外国に入国するときはマイクロチップが必要となります。マイクロチップこそがペットのパスポートのような役割をしてくれます。海外にペットを連れて行く予定がある方は特に、事前にかかりつけの獣医さんに確認するようにしましょう。
最近では、花火の時などの雑踏に紛れて、動物さんを連れ去られる(おそらく外国人窃盗団?)事件も発生しているようです。出国の際には必ずマイクロチップに情報が記録として残りますので、行方を探すうえで役に立ちます。
5) その他:
確固たる情報や個体識別が必要な時にそなえて一生に一回でいいので、マイクロチップを入れておくと安心です。