ペットの避妊・去勢

「避妊、去勢手術は本当に必要でしょうか?」

「元気で健康な状態に麻酔をかけたり、手術をするのがかわいそう」

というお話をよく聞きます。

1.動物病院が避妊去勢を勧めるのには理由があります。大きく分けると以下の3つです。

1)?避妊、去勢をしたほうが1ー2年長生きする。→実際フェレットさんは避妊・去勢をしないと重度の貧血をおこして1-2年で亡くなってしまいます。

2)、 病気が予防できる。→後述の予防できる病気参照。

3)、 繁殖や性周期に対するストレスが減る。→簡単に言うと体調不良や気分のむらが減ります。

大事な家族のことなので、よく話し合って予防的に避妊去勢をするのか考えてみてください。

2.女の子が予防できる病気

予期せぬ妊娠、卵胞嚢腫(多発情、偽妊娠)の予防

出産は大業です。妊娠中毒、産褥テタニー(低カルシウム血症)、場合によっては母子ともに危険にさらされることがあります。

また不慮の妊娠で堕胎や帝王切開ともなると手術代だけで8万?16万(2013年東京都における料金、地方や病院によるので各自問い合わせが必要です)かかることになります。

交配を考えているなら生殖能力のある2?3歳までに計画的な繁殖、交配(お嫁さん、お婿さん探し)を、ただし交配相手によっては、病気をもらってしまったり、治療費、帝王切開代、生まれた子の親権問題など、後々トラブルになることもございますので慎重に話し合いをしたほうがよいと思われます)交配を考えていないなら2?3歳までに避妊・去勢手術の相談をされることをお勧めします。まずはお気軽にご相談ください。

1)、子宮蓄膿症(子宮粘液症):

子宮の中で大腸菌などが増えてしまい、細菌が出す毒素にて多臓器不全(不整脈、腎不全、肝不全)や、DIC(出血傾向-失血死)にて死に至ります。陰部から膿が出る、臭いなどの症状が見られたら、かかりつけに相談しましょう。

2)、乳腺腫瘍(乳がん):

人間と同様に早期に乳腺を切除しないと肺がんになり死に至ります。犬、猫さんは乳腺が左右合わせて6-8個あるので2つしかない人間よりも広範囲の切除が必要になることもあります。また乳腺腫瘍は犬では50%、猫では90%が悪性です。残っている乳腺に対しても抗がん剤を使用したり、定期検診が必要になることもあります。手遅れになるといけないので、胸やお腹にしこりができたら早めにかかりつけに相談しよう。

3)、卵胞嚢腫(多発情)の予防

3.男の子が予防できる病気

1、会陰ヘルニア:

肛門まわりのお尻の筋肉がおちて、そこに腸が飛び出てしまい、排尿困難になったり、排便時に痛みがでて便秘になったりする。

2、肛門周囲腺腫:

もともと肛門の周りに便ににおいを付けるにおいぶくろ(肛門腺と、皮脂分泌腺)があります。この部分が腫れてしまう病気。肛門周りのデリケードゾーンに腫瘍ができてしまうため、時に、肛門周囲腺癌(がん)になってしまっていることもあるため、良性か悪性か確認するため、手術で取り除かないとならないことが多い。

3、スプレー行動、不意の家出:

オスは縄張り意識が高いためにおいつけ(スプレー行動やマーキング)、見回りをしたり、時にケンカしたりけがのもとになります。メスも同様に気分のむらでイライラしたり、家の外に出てみたくなったり「よなき」します。時にご近所トラブルも起こしかねません。

4、前立腺肥大(AD):

男性ホルモンが出続ける関係で、尿道を囲んでいる前立腺が大きくなってしまい排尿障害がおきる病気。残尿感、排尿痛のためペニスの先端のなめこわしが起きることもある。すでに大きくなった前立腺は、切らない限り小さくなることはない。それ以上大きくならないように早めの去勢が必要となることが多い。